にほんごではなそ

豊かな日本語表現を獲得することを目的としたブログ/最近はSnow Man多めです

[感想]シンデレラ(AMAZON ORIGINAL/字幕版)

こんにちは、ささめ丸です。

先日話題の『シンデレラ(AMAZON ORIGINAL)』を視聴しました~。

 

私はよくAmazon Musicで「晴れた朝に聴きたい洋楽」というプレイリストを聞いているのですが、その中にカミラ・カベロの「Don't Go Yet」という曲がありました。

そのため主演がカミラ・カベロと聞き、観てみようかな~と思ったのです。

 

シンデレラ原作ですし、映画自体もネタバレを気にするような内容ではないとは思うのですが、少しもネタバレ被弾したくない方は注意してくださいね。

 

さて感想。

しょっぱなから頭をぶん殴られた気分でした。

伝統と慣習に縛られた国(うろ覚え)とか言っているわりに市場の人々が歌って踊るなんて相当未来に生きているのでは?と混乱しました。

まあこれは私がミュージカル映画に慣れ親しんでいないだけかもしれませんが。

というかリズムネイションってどこかで聞いたことあるなと思ったら金色のガッシュベルの初期のエンディングでそんな歌ありましたよね?

「真実は~リズムネイショ~ン」みたいなやつ(確かめてはいません)。

 

ところどころ(というかほぼ前編で)ツッコミどころとご都合主義が溢れていましたが、潤沢な資本力に裏打ちされた画面の豪華さで視聴者はぶちのめされます。

私は映画を観て他の映画を思い浮かべることが多々あるのですが、今回の映画で一番大きな感想は「『映画 少年たち』とか『滝沢歌舞伎ZERO』でピーピー文句言ってごめんね」というものでした(笑)

何か私の中に海外コンプ?的なものを感じますが、今回の映画って端的に言うとよりお金をかけた『映画 少年たち』だと思うんですよ(※個人の感想です)

滝沢歌舞伎ZEROはショーパートと演劇パートが分れているのでちょっと違いますが。

自分で書いててますます『シンデレラ』と『映画 少年たち』の類似性を感じてきました。

しょっぱなから歌で始まっていくところとか。

いや、しょっぱな歌から始まって話の本筋とは関係ないのは『LA LA LAND』の方が少年たちに近いか……

いやこのブログがどんどん本筋から離れて行っている。

まあ何を言いたいかというと、シンデレラは原作の流れがある分少年たちよりまともぶってますけど同類よな、という話です。

少年たちは終始ツッコミに終わったのにシンデレラになると「まあ、そういうジャンルの映画か……」となってしまうの、私の海外コンプのせいでしょうか?それとも製作費(によって差がつく画面の豪華さ)のせいでしょうか?

いずれにせよ、今までツッコミに終始しててごめんね、今後はあんまり文句言わないように頑張るよ、という感想です。

 

アマゾンのレビューでは☆5と☆1で大きく分かれているのですが、まあそうよなとは思います。

私も話の強引さはまあ低レビューつける気持ちは分かるよ、といった感想です。

いろいろ強引すぎる。

ということで、ここからは良かったポイントとツッコミポイントに分けて感想を書いていこうかなと思います。

 

○良かったポイント

1.カミラ・カベロがかわいい

これは観たら分かる。かわいい(※個人の好みがあります)。

 

2.グウェン王女がかわいい

途中までは「頭良く見えてポンコツ」系のキャラなのかな?と思いましたが、そうではなかったみたいです。

いや挙動は本当にそれ系なんですが……

なんていうんでしょう、独特な挙動をされていてそこがまたかわいいんですよね。

そして綺麗に切りそろえられた襟足。

髪の毛全体としては王族にしては乱れているように見えて「ヘアメイクどうした?」と思わないでもないのですが、襟足に関しては完璧で新しい性癖を切り開きそうでした。

 

3.衣装が豪華

舞踏会のシーンですね。

いや文化ぐっちゃぐちゃなのですが、それはもう映画冒頭のリズムネイションミュージカルで頭ぶん殴られているので「そういうフィクションだもんな~」で済みました。

多分元々のシンデレラはきちんとその国(どの国か知らんけど)の文化とか歴史考証はきちんとしていると思うのですが(※アニメ映画も実写映画も未見)、このシンデレラはそういうファンタジーですもんね!

かえって振り切れてて何も気にせず見ることができました。

どの衣装も、ヘアメイクも豪華でしたが、やっぱり日本っぽい衣装があると追ってしまいますよね~。

あれ?帯かな?どうかな?と気になってしまいました。

あとはやっぱりスキンヘッドにゴールドの装飾はもうたまらんです。

 

4.ネズミたちがかわいい

やっぱり3人組(3匹組)っていいですよね。

掛け合いが良かったです。

「あ!オーシャンズ8の人だ!」となりました。

 

5.歌が良い

正直言って往年の名曲はQUEENのやつしか分からなかったのですが、まあミュージカル映画だけあって歌は良かったです。

 

6.ステップファミリーがいい奴ら

みんな絶妙にいい奴?でいい味出してました。

意地悪といってもなんだかんだシンデレラとの掛け合いは良い感じですし、「負けた、やけ食いして寝る」は凄い好きな台詞です(笑)

 

 

○ツッコミポイント

1.シンデレラの手元が絶対に刺しゅうしていない/裁縫に無理がある

これは見ていて本当に気になったのですが、あれって刺しゅうできてます?

演技なのはおいておいて、刺しゅうしているように見えませんでした……

いや、私自身きちんとした刺しゅうをしたことないので滅多なことは言えませんが、刺しゅうのYouTubeとか見ていると映画の刺繍シーンは「違うな……」となってしまいました。

裁縫?縫製?に無理があるというのも私はズブの素人ですしミシン縫製ですので滅多なことは言えませんが、シンデレラの裁縫能力であのドレスが作れるとは思えない演技でした。

もう少しこなれていてほしかったです。

 

2.ファビュラス・ゴッドマーザーの顔が片岡鶴太郎に似ている

これはただ言いたかっただけです(笑)

 

3.話がトントン拍子に進み過ぎる

これはツッコミポイントに入れるか迷ったのですが、まあ全ての映画がまどろっこしくなければいけない訳ではないですからね。

 

4.グウェン王女の提案する政策が妙に現代的

ちょっと彼女の話だけ時代を超越してる感ありませんか?

他で錯乱され過ぎて『ヘンゼル&グレーテル』のインスリン注射よりは浮いてはなかったですけれど。

特に「石炭より風力~」のくだりはついこの間風力はじめ自然エネルギーから化石燃料に移行したんじゃないのか???その時代に地球温暖化の概念あるんか???となってしまいました。

 

5.運命のドレスが魔法製

これは本当に「それでいいんかワレ!」とツッコミました。

散々シンデレラの裁縫能力に疑問を抱いたうえでの感想ですけれど。

タチアナ女王に見初められるドレス自分で作ってないんですけどいいんですかね。

デザインの才能と縫製の才能って全く別物だと思うのですけれど……

シンデレラ自身も夢のデザインで製作可能とは思っていなかったようなことを言っていたので余計に気になりました。

タチアナ女王はそのドレスを見て気になって、他のデザインを見て気に入ったと思うのですが、それらを実現(製作)できる技量がシンデレラにあるのか…そればかりが気になってしまいました。

私はてっきり魔法でインクを吸い取るのだとばかり思っていたのですが、確かにそれでは地味ですよね。

だからといってこの展開は話が終わった後タチアナ女王の船でどのような展開になるのか…勝手に不安になってしまいます。

 

 

○全体として

まあ観た人全員が分かるとは思いますが、主に女性のエンパワメントを目的とした映画だったと思います。

シンデレラは愛と夢の両立、継母は女性の(自分の)夢の肯定、妃と王女(女王)は自身の意見を出すこと、といった感じですかね。

これをポリコレの押し付けと取るかどうかは視聴者の受け取り方次第ではありますが、私としてはこういうジャンルの映画があっても良いのではないか?と思います。

全世界に映画がこれだけしかないという訳ではないですしね。

別ジャンルが観たければ別ジャンルを観ればよいのだと思いますし、伝統的なシンデレラを観たければそちらを観ればよいだけですしね。

まあちょっと主題(女性のエンパワメント)が正面に出過ぎてお腹いっぱい感はありますけどね。

 

あと登場人物がみんないい奴(ボキャブラリーに乏しいのでこのような言い方になってしまいます……)でしたね。

唯一悪そうだった国王と継母も別に本人が「悪」という訳ではなく、ふんわりとした、でも固い伝統「家父長制」「男尊女卑」「男社会」というものに影響されたうえでの行動でした。

国王制というのはこういう時いいですね、国王の決断で伝統もサッと変えられるので。

この映画で一番感じたことは「男社会というものは堅牢ではあるかもしれないけれど、ふわっとした概念でもあるので変えようと思えば変えることは絶対にできるよ」というメッセージでした(そういう意図があるかは分かりませんが、受け取り方は自由なので)。

 

総括としては、ツッコミポイントは多々ありましたが、しょっぱなから頭をぶん殴られていたので楽しく見ることができました。

衣装がきらびやかで素晴らしく、歌もよく、目も耳も楽しむことができました。

脚本というか、話は結構雑な感じでしたが、まあそういう映画だったということで。

これからは少年たちも滝沢歌舞伎ZEROも生暖かい気持ちで鑑賞しようと思います(ここに来てコレ)。

 

 

ということで、本日はここまでとします。

お読みいただきありがとうございました。

ささめまるでした^^