こんにちはささめ丸です。
「SANEMORI」鑑賞にあたって歌舞伎のお勉強をしたいなと思っていたのですが、ある程度本を読んで満足したのち、ブログからも離れていてアウトプットの機会を捨ててしまっていたので、身についているかははなはだ疑問です。
が、主に11月の自分がお勉強を頑張ったようなので、その記録を記事にしてみようかな~と思っているのです(※この記事を読んだら歌舞伎が分かるというものではありません)。
そもそも、うかうかしてるとSANEMORI始まりますわな。
この記事も2022年末から書き始めたのですが、気づけば前日です(笑)
1.はじめに
正直に申しますと、歌舞伎は(見たことないですが)嫌いでした。
その理由として、以下2点が挙げられます(※ソースなしの聞きかじりと個人的印象です)。
・出雲阿国という女性が始めたものを何故か男性だけのものとしている。
・江戸時代には大衆向けだったくせに上流ぶっていてむかつく。
しかし、せっかく宮舘が出演するのだから、きちんと学びたい、歴史や動き・舞台装置の意味(→3枚の板を組み合わせた上に立って板を倒す意味とは?など)をよく知りたいと思いました。
また、独特な言い回しなどで物語から置いてけぼりになる恐れがあるので、SANEMORIの予習もしておきたいと思いました。ネタバレとか言ってる場合じゃないです。
SANEMORI関連の話は「SANEMORIへの道③:実盛とは」という記事を書こうと思っています。初日より前に(笑)
ということで、図書館で本を借りてきました~。
第1陣がこちら(読んだ順です)。
・歌舞伎一年生~チケットの買い方から観劇心得まで~(中川右介)
・マンガで教養~やさしい歌舞伎~(清水まり)
・歌舞伎キャラクター絵図~厳選53演目の見方・楽しみ方~(辻村章宏)
・歌舞伎ハンドブック第3版(藤田洋)
・歌舞伎に女優がいた時代(小谷野敦)
第2陣がこちら(同じく読んだ順)。
・知識ゼロからの歌舞伎入門(監修:松本幸四郎)
・化粧の日本史~美意識の移りかわり~(山村博美)
→歌舞伎関連の本とは思わず借りましたが、やはり江戸以降の化粧には歌舞伎役者が深くかかわるようですね。ということでラインナップに入れました。
それぞれの本を読んで、個人的に勉強になった点や、個人的な感想をまとめていきたいと思います。
2.それぞれの本を読んでみて
「歌舞伎一年生~チケットの買い方から観劇心得まで~(中川右介)」
図書館で目次を確認し、一発目に「『滝沢歌舞伎』は歌舞伎なのか」という項目があって笑いました。
結論から申し上げますと、違うそうです。そりゃそうだ。
松竹がかかわっていて(ここはクリア)、日本俳優協会(→歌舞伎俳優の協会)所属の俳優が行っている歌舞伎が「歌舞伎」だそうです。
「物語が終わらないで終わる」という項目を見て、これで滝沢歌舞伎ZEROの2幕がよう分からん感じで終わることに納得できるのかなと思いましたが、あんまり関係なかったです。そもそも2幕は「歌舞伎」と銘打ってないし。
歌舞伎的な「物語が終わらないで終わる」というのは、長い物語の一部を切り取って上演するということらしいです。
後述しますがSANEMORIもそのシステムらしいです。
まあネットニュースやインタビューを読んでいたらみんな知っていると思いますが……。
「ストーリーではなく、役者を見る演劇」らしいので、滝沢歌舞伎もあれ(物語はよく分からないけど、ジャニタレや派手な動きを見せる)で正解なのだなと気づきました。
今まで散々文句言ってごめんね🥺の気持ち。
ということで「歌舞伎一年生~チケットの買い方から観劇心得まで~(中川右介)」はここまで。
読みやすかったのでオススメです。
「マンガで教養~やさしい歌舞伎~(清水まり)」
いくつかの演目のさらっとした紹介が載っていました。
滝沢歌舞伎は2012のみDVDを入手して鑑賞したのですが、「これがあの浜松屋コントの元ネタか!」と分かる演目がありました。
ちょっとでも知っているものが出てくると嬉しくなります。
が、全編通して鼻につく感じがして本としては好きではなかったです!ごめんやで!
最初の方に「上流ぶっていてむかつく」と書きましたが、そういうメンタリティで読むと結構むかつきます!笑
プライドを持つのがダメとは言わないですけどね、「簡単に分かってもらえるとは思わない・分かるとは思われたくない」と考えるのも悪いことじゃないですけどね、私って結構ひねくれてるので合いませんでした。
でもマンガの絵は綺麗だし、結構分かりやすいと思います。
「歌舞伎キャラクター絵図~厳選53演目の見方・楽しみ方~(辻村章宏)」
絵本みたいでとっつきやすかったです。
これも「これは滝沢歌舞伎のあれかな?」みたいな楽しみ方が出来ました。
SANEMORI関連の演目も紹介されていましたが、それについては「SANEMORIへの道③:実盛とは」でまとめようと思います。
「歌舞伎ハンドブック第3版(藤田洋)」
まさに教科書といった感じでした。
歌舞伎の歴史からなにから詳しく勉強したい!という人におすすめ。
歴史、道具や衣装、演目の種類、役柄、主だった俳優の紹介などを網羅的に記述してありました。
この本を読み始め、何故か年表にまとめだしてしまったのでえらく時間がかかりました(笑)
勉強してるつもりなのに成績が伸びない学生ムーブかましてしまいました(笑)
そして巻末付録に年表が付属していたので、「ほんまお前…」という気持ち。
でもまあ過ぎたことは良しとします。
役柄についてもまとめてみたのですが、まあブログに上げるまでもないので割愛です。
無駄な時間…ではなかったと信じたい🥺
「歌舞伎に女優がいた時代(小谷野敦)」
ツイフェミ自認としては結構興味あったはずなのですが、歌舞伎勉強に対するモチベーションが下がっていたので結構記憶にないです(苦笑)
でも江戸時代を終えて女歌舞伎がなんとなく解禁されて、でそこそこ人気を博した女性の歌舞伎役者(市川久米八など)がいたんだな~ということが知れて良かったです。
でも歌舞伎の家系の女性は舞踊家になるのね。
まあこればかりは本人が何をしたいかは外野には分かりませんが。
「知識ゼロからの歌舞伎入門(監修:松本幸四郎)」
歌舞伎役者の松本幸四郎さんが監修の入門的1冊。
写真やイラストが多く、文章量も程よかったのでオススメです。
あと松本幸四郎さんの語り口が初心者に優しい。
歌舞伎に親しみが持てるような感じがしました。
決して歌舞伎を軽く見ている訳ではないですが、「マンガで教養~やさしい歌舞伎~」の猿之助さんとの違いはなんなのかしら……。
まあ考えてもしょうがないですかね。
「化粧の日本史~美意識の移りかわり~(山村博美)」
歌舞伎の本ではないですけどね。
商売人、インフルエンサーとしての歌舞伎役者を知ることができます。
話はそれますけど江戸時代から鼻筋を通って見せるために白粉の塗り方を工夫してハイライト効果のようにしていたり、なんだか現代と変わらない感じがして面白いです。
まあしかしお歯黒ってえげつないものなんですね。鉄漿とも書くんですね。
興味があればぜひご一読ください。
3.終わりに
最初にあげた
・出雲阿国という女性が始めたものを何故か男性だけのものとしている。
・江戸時代には大衆向けだったくせに上流ぶっていてむかつく。
の2点ですが、いろいろな本を読んでみて印象は変わりました。
「出雲阿国という女性が始めたものを何故か男性だけのものとしている」
勝手に相撲のような「女人禁制」的なものだと思っていたのですが(相撲の女人禁制にも非常にムカついているタイプなんです)、そんなことはなかったです。
そもそも敢えて女性を混ぜろとも思っていなかったのですが(後出し)、出ようと思えば?出れる環境はあったようですし、それは現在も変わらないのではないかと思います。
というかこんな記事(2019/5/23配信)があるんですね。
基本的に海老蔵(今は團十郎ですけどやっぱり馴染みある海老蔵で呼んでしまいますね)自体は嫌いだし亡くなった妻に関するあれこれも妻側の家族に関するあれこれも子育てに関するあれこれも海老蔵のやったこと・やっていることは嫌いですし賛同できませんが、この件については素直に良い考えだなと思います。
今もそうなのかは知りませんが、このように突き進んでいっていただけたらなと思います。
女の子が(もちろん男の子もですが)やりたいことができる世の中だといいですね!
「江戸時代には大衆向けだったくせに上流ぶっていてむかつく」
これはもう人それぞれだなと思いました。
基本的に歌舞伎にプライドがあるのは共通として、そのうえで超初心者に対してどのような語り口をするのかは歌舞伎役者でもそれぞれですし(n=2で語ることではない)、歌舞伎愛好家の語り口も人それぞれでした。
つまりそう、人それぞれ(2回目)。
1ファンの癖に(口が悪いぞ)高尚ぶっている人に関しては考え方が違うので違う階層を生きていきたいと思います(笑)
ということで、2~3か月に渡り(※実働時間はそれほどではない)歌舞伎について知ること・考えることができました。
これも宮舘涼太のおかげです(笑)
この(つけ焼き刃の)知識を伴って明日の観劇を楽しんできたいと思います!
ここまでお読みいただきありがとうございました。ささめ丸でした😊
<SANEMORIへの道 別記事はこちら>
<今回読んだ本>