にほんごではなそ

豊かな日本語表現を獲得することを目的としたブログ/最近はSnow Man多めです

SANEMORIへの道③:SANEMORIについて

こんにちは、ささめ丸です。

SANEMORIと打ち過ぎてうっかり「実盛です」と名乗りそうになりました(笑)

 

さて、SANEMORIへの道も最後の1つ「SANEMORIについて」です。

正直なこと申し上げますと、宮舘雑誌ラッシュの前におべんきょしたので雑誌であらすじだいたいゆうとるやないかいといった感じではあります(投げやりな気持ちにつき日本語の乱れをお許しください)。

 

ということで、本記事はサクッといきますよ!

サクッとネタバレもあります。

 

1.SANEMORIのあらすじ

「J Movie Magazine 2022 Vol.89」から引用することとします。

話はそれますがこの誌面でも素敵なお写真がたくさんありましたよ!

雑誌ラッシュで追い切れずてんやわんやしたりお金がなくなったりしましたが、費用対効果の高い遊びでした!

閑話休題。あらすじ的なものです。

古典歌舞伎の名作「源平布引滝」より「実盛物語」を主軸にした歌舞伎作品で、19年に「ABIKAI 2019 ~第1章 FINAL~『SANEMORI』」として上演された。

源平争乱の折、智勇を兼ね備えた武将の斎藤実盛が、平家に仕える身でありながら、恩義のある源氏に忠義を尽くそうとする生きざまを現代の感覚を取り入れながら描いており、さらにスケールアップした形で新春に上演されることになる。

(中略)

今作では、源義仲とその父・義賢の親子2役に挑戦することになる(後略)

写真が素敵すぎて引用に集中できませんでした(笑)

 

ということで、お次は「実盛物語(源平布引滝)」についてです!

 

2.実盛物語(源平布引滝)

「歌舞伎キャラクター絵図~厳選53演目の見方・楽しみ方」と「歌舞伎ハンドブック第3版」に詳しいこと載っていました。

この2冊を参考にまとめてみたので、良ければそちらも読んでみてくださいね。

というか、私の理解に不安があるのでしっかり知りたい人はそちらを読んでください(懇願)

 

J Movie Magazineの方で「古典歌舞伎の名作『源平布引滝』より『実盛物語』を主軸にした歌舞伎作品で~」とありましたが、「平家物語」や「源平盛衰記」から脚色された「源平布引滝」の全五段のうち二段目の「義賢最後」と三段目の「九郎助住家(実盛物語)」がよく上演されるようになったとのことです。

これは「SANEMORIへの道②:歌舞伎入門 - にほんごではなそ」でも書きましたが、歌舞伎は物語の全編通して上演することはあまりなく、物語の場面ごとに上演することが通常なためです。

時代観としては頼朝、義経の活躍の頃より一時代前の木曽源氏を描いています。

 

(1)木曽義賢(宮舘の役/今回初)が活躍する場面 →これが恐らく「源平布引滝」の二段目「義賢最後」だと思います。

平清盛に討たれた源義朝の弟「木曽先生(せんじょう)義賢」は、義朝の死後、平家方に味方し、帝から源氏の象徴白旗を賜る。

→これが会見で海老蔵さん(=團十郎さん)が言っていた「源氏の大切な白旗を命懸けで次の世代に渡そうとする者、その思いを受け継ぎ守る者がいて…」の白旗ですね。

 

義賢の下部(しもべ)「折平」の妻「小萬」は、父の九郎助と一子「太郎吉」と共に義賢へ折平の暇を願いでる。折平の正体が源氏の武士「多田蔵人行綱」と見破った義賢は、源氏復興の志を明かした。

→このシーンでは戸板崩しをやるらしい?です。

 

そこに義朝を裏切って密告した長田太郎が清盛の使者として訪れる。清盛の命令は、義賢に兄義朝の頭蓋骨を踏んで平家への忠誠を誓わせることだった。それができないため平家への叛意を見とがめられた義賢は長田を殺す。迫りくる平家の軍勢。義賢は後事を折平に、懐妊中の葵御前を九郎助に、白旗を小まんに託して討ち死にする。

 

(2)斎藤実盛團十郎の役)が活躍する場面 →これが「実盛物語」だと思います。

懐妊中の葵御前が九郎助のもとにかくまわれていることを知った平家方から、清盛の命をうけて斎藤実盛と瀬尾十郎が詮議にやってくる。

生まれた子を渡せとせき立てられ、九郎助の女房は湖畔で拾った女の片腕を差し出す。実盛は子どもを助けたいと思い、中国の故事をあげて腕を生むこともあろうと言う。瀬尾は半信半疑で立ち去る。

そこへ九郎助の養女小まんの死骸が運びこまれ、腕は小まんのものと分かる。実盛は、平宗盛竹生島詣でのおり白旗(=木曽氏のシンボル)を持って泳いできた女を助けあげたが、追手が近づいたので白旗を守るために片腕を斬って湖中に落としたと語る。

→ここでの見どころの中心は、小まんの片腕を斬った状況を、竹本にのった派手な動きとせりふで語り聞かせる実盛の「物語」とのこと。その「物語」では、扇が大切な小道具で、この扱い方によって、海、山、そのほかさまざまな情景を描き出します。「聞きも及ばん宗盛公~」から始まる名せりふがあるようです。

 

瀬尾は、小まんが若いころ捨てた娘と分かり、九郎助の孫の太郎吉にわざと斬られて手柄をたてさせる。そのうちに、葵御前は無事に若君駒若丸(のちの木曾義仲。宮舘の役/今回2回目)を出産する。実盛は若君に仕えて勇み立つ太郎吉(のちの手塚太郎)と、戦場での再会を約束して別れるのであった。

 

(3)木曽義仲(宮舘の役/今回2回目)が活躍する場面

どちらの本にも詳しいことが載っていなかったので分かりませんが、成長した木曽義仲、手塚太郎と斎藤実盛が戦場でなんやかんやするのかなと思います。

観劇したり筋書きを読んだりして理解を深めたいと思います。

 

(4)キャラクター

なんだか10人くらいしか登場していないのに混乱してきましたのでまとめたいと思います。

歌舞伎美人で配役が発表されている人物には★をつけます。

役名の理解が及ばず取りこぼしている人物がいるかもしれませんのでご了承ください。

しかし配役を見ると全然本で読んでない人たちがいっぱいいるぞ……。

 

源義朝平清盛に討たれる。木曽義賢の兄。

・木曾義賢★…源義朝の弟。木曽義仲の父。宮舘の役/今回初。

・葵御前★…木曾義仲の御台所(=妻)。

木曽義仲(←駒若丸)★…木曽義賢・葵御前の息子。宮舘の役/今回2回目。

・九郎助★…葵御前をかくまう。

・九郎助の女房

(2023/2/2追記:「小よし」と名前があって配役が発表されていましたね。白状すると初日を見に行ってこの記事に追記しなければ…と思いましたがすっかり放置していました。小よしさんごめん!)

・折平(多田蔵人行綱)…木曽義賢の下部。

・小まん★…折平の妻。九郎助の娘(養女)。

・太郎吉(→手塚太郎)…折平・小まんの息子。九郎助の孫。前回ABKAIで阿部亮平Snow Man)が演じていた役?

斎藤実盛…平家方でありながら恩義のある源氏に忠義を尽くそうとする。團十郎の役。

・瀬尾十郎★…実盛と一緒に詮議にやってくる。小萬の実の親。

・長田太郎…義朝を裏切って平家方についた。

 

3.観劇に向けて

ざっくりとした理解ですが、これで初・歌舞伎に向かっていける気がします!

ということで、皆さんお読みいただきありがとうございました。

(明日の観劇にドキドキしている)ささめ丸でした!

 

 

<リンク>

・歌舞伎美人「SANEMORI」のページ

www.kabuki-bito.jp

・「SANEMORI」会見記事

www.kabuki-bito.jp

・SANEMORIへの道①:チケット入手

sasamemaru.hatenablog.com

・SANEMORIへの道②:歌舞伎入門

sasamemaru.hatenablog.com

 

 

<オマケ>

あらすじとしては分かりづらいかな?と思ったので本文では引用しませんでしたが、歌舞伎美人(歌舞伎公式総合サイト)のSANEMORIみどころが格好良かったのでここで引用しておこうかなと思います。

SANEMORI

我が運命を決めるのは天ではない――

 源平争乱の世。平家方に立ち向かい勝利を重ねる源氏の武将源義仲。義仲誕生の裏には、平家方の武将斎藤実盛の覚悟があった…。
 運命に翻弄されながらも、源氏再興を目指す人々の熱き思いを描いた古典歌舞伎の名作『源平布引滝』に現代の感覚を取り入れ、再演出にて上演された 令和元(2019)年の ABKAI『SANEMORI』。
 時を経て、市川團十郎が再び宮舘涼太を迎え、さらに磨き上げられた『SANEMORI』が今、ここに誕生する。

 

<参考書籍>

 

→私が読んだのは2016年出版の初版なのですが、新しいものがあったのでリンクはそちらにしています。